日本学術会議公開シンポジウム
「科学データの保存・利用態勢の強化と国際展開」
日時:平成30年11月19日(月)10:30~17:00
会場:日本学術会議2階大会議室
開催趣旨: 現在国際的に、オープンサイエンスおよび研究データ共有の議論が急速に進展しつつあり、デジタル化による社会変革への模索とともに、科学研究の新たな価値や新しい情報共有体制を目指す動きが活発化しています。今年6月、ICSU (International Council of Science) とISSC (International Social Science Committee) の統合によって発足したISC (International Science Committee) は、ICSUより引き継いだ2つの先駆的な学術データ国際事業である、WDSとCODATAを推進しており、我が国は日本学術会議を通じて、夫々の事業運営において顕著な関与・貢献をして来ました。一方学術データのあり方については、各学術分野自体への貢献とともに、学術全体さらには社会との情報共有や、データ利活用基盤構築のような新しい研究コンセプトの議論が、国際的に進展しつつあり、自然科学系分野と人文社会科学系分野の融合であるISCの誕生に象徴されるような、多分野融合研究の推進に向けた大きな流れが作られつつあると言えます。そこでこの研究集会では、WDSとCODATAにおける最近の国際動向を踏まえて、我が国のデータ関連活動の活性化と国際連携の強化に向けた情報交換と議論を行い、今後の活動方針についてデータ関連コミュニティにおける共通認識の形成を目指します。広くデータ関連活動に関心をお持ちの方々の御参加を御待ちしております。なおこの研究会は、日本学術会議情報学委員会・国際サイエンスデータ分科会の主催により、名古屋大学宇宙地球科学研究所研究集会・科学データ研究会との合同で開催されます。
プログラム
10:30 研究会ロジ 渡邉 堯(WDS-IPO)
10:35 開会挨拶 小関敏彦(東京大学)
10:45 WDSと我が国の研究データ基盤事業、オープンサイエンスの潮流 村山泰啓(情報通信研究機構)
11:05 ICSU-World Data Centerの発展と日本のデータ体制 荒木 徹(京都大学)
11:30 極域研究観測事業におけるデータベース整備とデータ出版 門倉 昭(情報・システム研究機構)
11:50 デジタル時代の学術コニュニケーションのインフラストラクチャーのあり方について 武田英明(国立情報学研)
12:10 海洋分野におけるデータの相互利用の促進 馬場典夫(海上保安庁日本海洋情報センター)
12:25 休憩(昼食)
13:45 研究データ利活用における科学と社会の将来像~マルチステークホルダー・ワークショップから見えてきたこと 近藤康久(総合地
球環境学研究所)
14:05 CODATA における科学技術データに関わる国際的取り組みと我が国の役割 芦野俊宏(東洋大学)
14:25 総合イノベーション戦略とオープンサイエンス戦略に見る研究データの取扱と研究者コミュニティへの影響(仮) 林 和弘
(科学技術・学術政策研究所)
14:45 総合討論
15:05 休憩
15:25 International Data Week 2019 (IDW2019), CODATA, WDS関係諸報告:
IDWおよびCODATA-GA報告
IDWおよびWDS-SC報告
RDA第12回総会参加報告
WDS Asia Oceania Conference 2019 の準備状況
データ関連機関活動報告
WDS小委員会、CODATA小委員会活動報告
総合討論
17:00 閉会